ことし最初のいわき市沖での試験的な漁が、15日に行われ、水揚げされたヤリイカなどが、仙台市など福島県外に初めて出荷されることになりました。
いわき市沖の試験的な漁は、福島県北部の海域に続いて、去年10月に開始され、週に1回程度のペースで行われています。
15日は、ことし初めての漁が行われ、いわき市の2つの漁協に参加する12隻の船が、底引き網漁で取った魚介類、2トンあまりが小名浜港に水揚げされました。
福島県沖の底引き網による試験的な漁は、魚介類の放射性物質検査の結果から、安全性に問題ないとして、今月からこれまでより水深が浅い海域まで広がりました。
このため、今後は安定した水揚げが見込めるとして、魚介類を販売するいわき仲買組合では、今回、初めて県外に出荷することを決めました。
ヤリイカやアジなど、あわせて300キロあまりが、仙台市と水戸市の2つの市場に出荷され、16日の朝、競りにかけられる予定です。
仲買組合では、今後、放射性物質の自主検査で安全性を確認しながら、市場の反応を確かめ、大消費地の東京への出荷を目指すということです。
いわき仲買組合の遠藤浩光組合長は「震災前、いわき市の魚は常磐ものと呼ばれて、高い評価を得ていたが、それ以上のものを出荷していきたい」と話しています。
01月15日 19時18分